2010.07.29 Thursday
最終章、ベニチア
昨夜からの雨が、熱くなりすぎた大地を冷やしているようだ。
実は動物病院のエアコンの調子が悪く、昨日入れ替えを業者の方にしていただいた。ところが、うまく作動せず、今日修正が必要だそうだ。
ということは、今日の午前中はエアコンが効かない。(2台のうち1台だけだけど。)雨が降って、よかった!
旅行の話は、あまり長くなるといけないので、今回は最終章。
船の最後の寄港地は、イタリアのベネチアだった。ベネチアには2日滞在したが、1日目はすごい猛暑。
午前中歩き回ったら、暑さと人混みで疲れてしまって、早めに退散する。
ベネチアは、ペストが終焉したことを神に祈る祭りのため、たいへんな賑わいである。
夜は花火があり、船のデッキから鑑賞する。
ベネチアの町を背景に、遠くで花火が開く。音はあとから、昼間の熱で作られた雲に反響して響いてくる。
「遠くの花火」も、いいものだ。
その夜、雨が降った。
今回の旅行は、すべて快晴だったため、「最後の最後で、雨か・・」と思った。翌日は、ベネチアをあちこち散策する予定だった。
ところが、雨は朝には止み、雲に切れ間が見え始めた。
それから、天気はぐんぐんよくなっていき、出かける頃には快晴になる。
雨上がりの町は、前日より過ごしやすく、あちこちを歩き回ったのだった。
昼ご飯は、ピザ、である。
自分のピザの腕前を上げるため(?)、本場でマルゲリータを食べようと、店に入る。広場を前にして、屋外でも食べられる店である。
ピザは、おいしかった。わかったことは、おいしさの秘訣はモッツアレラチーズをケチらないこと、である。
勘定をしようと思い、ウエイターを呼ぶ。
私が知っているイタリア語は、ありがとうと「お勘定お願いします」だけなので、得意のイタリア語で、「オカンジョウ、オネガイスマス」と言った。
ウエイターは、少し不思議な顔をして、
「オワリ、デスネ」
と日本語で答えた。
「アリベデルチ」と私が言うと、
彼は、
「アリガトウ、ゴザイマシタ」
と返す。
・・せっかく会話したかったのに。
塩野七海さんは、ベネチアのことを、こんなふうに書いていた。
「ベネチアは千年続いた都市です。敵を逃れ、干潟に住み着いた民から発展したこの町は、大国の間でしたたかに生き抜いてきた。そして、最後の最後まで影響力と経済力を維持したのだ。ベネチアは単なるゴンドラの町ではない」
私たちはトルコ・ギリシャ・クロアチアなどを経て、最後にベネチアに到着した。朝、早起きしてベネチアの町が近づいてくるのを見たとき、これが人間が作った文化の粋なのだ、と思ったのだった。しかもそれは、長い時間をかけ、数々の苦難を乗り越えて作られたものだ。
朝日に照らされた古都は、宝石のように美しかった。
近づいてくるべネチア
実は動物病院のエアコンの調子が悪く、昨日入れ替えを業者の方にしていただいた。ところが、うまく作動せず、今日修正が必要だそうだ。
ということは、今日の午前中はエアコンが効かない。(2台のうち1台だけだけど。)雨が降って、よかった!
旅行の話は、あまり長くなるといけないので、今回は最終章。
船の最後の寄港地は、イタリアのベネチアだった。ベネチアには2日滞在したが、1日目はすごい猛暑。
午前中歩き回ったら、暑さと人混みで疲れてしまって、早めに退散する。
ベネチアは、ペストが終焉したことを神に祈る祭りのため、たいへんな賑わいである。
夜は花火があり、船のデッキから鑑賞する。
ベネチアの町を背景に、遠くで花火が開く。音はあとから、昼間の熱で作られた雲に反響して響いてくる。
「遠くの花火」も、いいものだ。
その夜、雨が降った。
今回の旅行は、すべて快晴だったため、「最後の最後で、雨か・・」と思った。翌日は、ベネチアをあちこち散策する予定だった。
ところが、雨は朝には止み、雲に切れ間が見え始めた。
それから、天気はぐんぐんよくなっていき、出かける頃には快晴になる。
雨上がりの町は、前日より過ごしやすく、あちこちを歩き回ったのだった。
昼ご飯は、ピザ、である。
自分のピザの腕前を上げるため(?)、本場でマルゲリータを食べようと、店に入る。広場を前にして、屋外でも食べられる店である。
ピザは、おいしかった。わかったことは、おいしさの秘訣はモッツアレラチーズをケチらないこと、である。
勘定をしようと思い、ウエイターを呼ぶ。
私が知っているイタリア語は、ありがとうと「お勘定お願いします」だけなので、得意のイタリア語で、「オカンジョウ、オネガイスマス」と言った。
ウエイターは、少し不思議な顔をして、
「オワリ、デスネ」
と日本語で答えた。
「アリベデルチ」と私が言うと、
彼は、
「アリガトウ、ゴザイマシタ」
と返す。
・・せっかく会話したかったのに。
塩野七海さんは、ベネチアのことを、こんなふうに書いていた。
「ベネチアは千年続いた都市です。敵を逃れ、干潟に住み着いた民から発展したこの町は、大国の間でしたたかに生き抜いてきた。そして、最後の最後まで影響力と経済力を維持したのだ。ベネチアは単なるゴンドラの町ではない」
私たちはトルコ・ギリシャ・クロアチアなどを経て、最後にベネチアに到着した。朝、早起きしてベネチアの町が近づいてくるのを見たとき、これが人間が作った文化の粋なのだ、と思ったのだった。しかもそれは、長い時間をかけ、数々の苦難を乗り越えて作られたものだ。
朝日に照らされた古都は、宝石のように美しかった。
近づいてくるべネチア