2011.02.19 Saturday
しっぽのカビ
Oさんのマルチーズ、マルちゃん(仮名)の尻尾の毛が抜けて、皮膚炎を起こしている。
かゆくて激しく咬んだようで、腫れあがっていた。
皮膚の検査を行う。
毛を何本か抜いて、KOH液で処理し顕微鏡で観察すると、真菌(糸状菌=かび)が検出された。
かゆくて咬んでいるうち、細菌感染をおこして腫れているようである。
「Oさん、カビの皮膚炎ですよ。」
ふつう、私が飼い主さんにそう言うと、「え?」と驚く方が多い。
ところが、Oさんの反応は違っていた。
「やっぱりね!」
どうしてわかったんですか、と聞くと、
「わたし、今朝皮膚科に行ってきたら、じぶんの顔にできた皮膚炎がカビによるものだって聞いたんです。犬を飼っていると言ったら、たぶん犬からうつったのでしょう、って。」
Oさんはそう言って、自分の顔にできた皮膚炎をみせてくれた。
犬や猫の糸状菌症は人にも感染するのである。
私は、抗真菌成分の入ったシャンプーと塗り薬をお渡しした。
きちんと治療すれば、治るだろう。
聞くところによると、マルちゃんはOさんが寝るときいつも枕元にいて、尻尾がちょうど顔に当たるのだそうだ。
Oさんが帰ってから、ふと考えた。
まてよ・・。それなら、どうして最初から教えてくれなかったのだろう。
そうか、試されていたんだ・・。
だまって診察をうけるなんて、ひとがわるいなあ。
試験は合格、ですか?
なめなめ
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