2012.05.22 Tuesday
クウのこと
「よく帰ってきた」(2011.11.09 はりねずみ通信)で書いた猫のクウのこと。

交通事故で骨盤を骨折し、尿道が断裂していた。その状態で家まで帰ってきたので、何とか治してやりたかった。
骨盤の中を開けてみると、膀胱からつながる尿の通り道の「尿道」が完全に挫滅していた。
縫い合わせるにも、痕跡も残っていないほどだったので、尿ができるよう残っている尿道を皮膚に移設した。いわゆる恥骨前尿道移設術である。
つまり尿をするとき、下腹部の皮膚から出るということである。
動物の場合、自己管理ができないので、自分で舐めたりするうちに出口が狭くなったり、皮膚がかぶれたりすることがある。
クウの場合も、数ヶ月間は良好に経過していたが、ここ最近そのような合併症が起きはじめていた。たびたび皮膚が化膿したり、尿が出にくくなってきたのである。
そこで飼い主のSさんと相談し、次の手段を講じることにした。
とにかく尿が排泄されるルートを作らなければならない。そこで、尿道を結腸に移設したのだ。
作られた尿は、腸を介して排泄される。だから、肛門から尿が出るようになる。
術後の経過は良好で、クウは快適そうである。
尿が出にくかったのが解決し、皮膚の尿やけもきれいに治った。食欲も出て少し太ったようだ。
1日5−6回、トイレに行って便と混じった尿をするが、部屋を汚すこともなく上手にやっているとのこと。
この尿道結腸移設術は、ほとんど報告がない。
理由はそこまでたどり着ける動物が少ないからであろう。尿道が断裂するような大けがで、事故直後に命を落とさなかったのが、そもそも極めてまれなケースなのだ。しかも、自力で帰宅している。
クウの治療をしていると、生命力を感じる。
すごいやつ、である。

うわさのHanakoさんの写真。
本当の太陽の下に、欠けた太陽が小さく写っている。
雲に反射して写ると考えても不思議。普通は乱反射してきれいに写らないだろう。
現代の七不思議?!
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